法律勉強が趣味

身近な法律を解説します。

「六法」の表す意味とは?

突然ですが「六法」という言葉を聞いたことありますか?
実は「六法」と一言に言っても複数の意味を持ちます。
今回は4つの意味の六法をご紹介したいと思います。

六法の語源


六法はナポレオン法典が語源と言われています。
当時は「民法典」「商法典」「刑法典」「民事訴訟法典」「治罪法典」からなることからナポレオン5法典とも言われていました。

4種類の「六法」

ここから本題ですが、今回はあまり深入りせず軽く触れるだけにしていきます。
また、今回紹介するのは、広く一般的に使われているだけで明確に区別されているのではないので注意してください。

6つの法典

まずは、主要な法6つの総称のことを指すことが多い「形式的意義の六法」です。
日本国憲法」「民法」「商法」「刑法」「民事訴訟法」「刑事訴訟法この6つを指します。
六法といえば中学校あたりで習う基本これを思い浮かべますよね。

6法分野

さっきと似たようなものですが、「実質的意義の六法」というものがあります。
これは先程の六法に加えて、借地借家法」「会社法といったいわゆる特別法など含めたものになります。
ちなみに実質的意義の憲法というものもあり、それは「国家のあり方」を規律しているので「国会法」や「内閣法」なども含まれることになります。

法令集

こちらは、さきほどの6つの法典との意味から転じて、これらの6つの法典を中心として主要な法令を収録した書籍を「六法全書」と呼び、さらにこれを略して「六法」と呼び、現在では有斐閣のみが『六法全書』と題する法令集を毎年発行しているため、単に「六法全書」と呼ぶときは、これを指すことが多いです。
さらにそこから絞ったものがポケット六法ですね。

6つの法律

これはさきほどの6法分野と少し似ていていますが少し違っていて、一般に○○六法というものです。例えば広く知られているのが社会福祉六法」「郵政民営化関連六法」があります。
また、六法だけではなく「教育二法」「労働三法」「保安四法」「麻薬五法」などがあります。
労働組合法・労働関係調整法労働基準法をあわせて労働三法なんかはよく聞きますよね。
後日説明していこうかと思います。

まとめ

今回もざっとまとめていきましょう。
・六法と言っても4種類ほどある
・名称で判断する「形式的意義」の六法と内容で判断する「実質的意義」の六法がある
法令集(六法全書)を指すこともあり、
・関連する法律をまとめて指すこともある